てんかん
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てんかんについて

      

てんかんは、人口100人のうち0.5~1人みられる決して稀な病気ではありません。発病する年齢は3歳以下の小児が最も多く、成人になると減ってきますが、最近では高齢者になって発症するてんかんが増加してます。てんかんの専門医はまだ少なく、専門的医療を受けられない患者さんも大勢いると思われます。もう治らないと診断されたてんかん発作でも、専門的治療を受けることで改善することも少なくありません。

  • てんかんと診断されたが本当なのだろうか?
  • 病気の説明は受けたがよく理解できない
  • 抗てんかん薬の内服加療を受け始めたが副作用が心配
  • てんかんの治療を受けているが発作が止まらない
  • 今後発作がどうなるか不安だ

当クリニックでは、小児から大人までてんかん診療に力を入れております。 てんかんに関するお悩みごとがあれば、いつでも気軽にご相談ください。きっとお役に立てると思っております。

女性のてんかん

てんかんのある女性の中には、発作のため一般の女性と同じような日常生活や社会生活を送れないと思い込んでいる方がおられるようです。最近では、薬物療法や外科療法の進歩により、適切な治療を受ければ、結婚や妊娠、出産など一般の方と変わらない生活が送れるようになっております。

妊婦さん

自動車免許とてんかん

意識を無くすようなてんかん発作があれば、車の運転は禁止されています。しかし、たとえ抗てんかん薬を内服した状態でも、2年間発作がなければ運転はできます。主治医または専門医の診断書があれば、学科試験や技能試験を受けなくとも免許の再取得は可能です。車社会である地方では、車の運転ができなくなることは、日常社会や社会生活に少なからず影響が出てきます。適切なてんかんの診断と治療が望まれます。

自動車の運転には医師の指示を仰ぎましょう。

高齢者のてんかん

現在の日本の高齢者てんかんの有病率は30~40万人にのぼると言われており、その数は全てんかん患者のおよそ1/3にあたります。その原因は、脳卒中やアルツハイマー病などの神経変性疾患、頭部外傷、脳腫瘍などがあります。しかし、全体の25~40%は原因不明です。高齢者てんかんは、意識障害をともなう複雑部分発作が多く、けいれんがみられないため診断が遅れることが少なくありません。複雑部分発作が起こっているときは、記憶がすっぽり抜けるため、認知症と間違われます。

高齢者

複雑部分発作

意識が徐々に遠のいて、周囲の状況がわからないような意識障害がみられます。発作のときのことを本人はまったく覚えてません。意識障害はありますが、倒れることなく、急に動作を止め、一点をみつめボーっとしたり、口をモグモグしたり、無意味な動作を繰り返したり、フラフラ歩き回ったりします。

複雑部分発作

てんかんの外科治療

てんかんの治療は基本的には薬物療法が行なわれますが、20~30%の患者さんでは薬で発作が消失しない難治性てんかんになります。難治性てんかんでは、発作により日常生活や社会生活が脅かされるため(子供さんでは成長・発達に影響するため)、外科治療が検討されます。

てんかんの手術を大きく分けると、”完全に発作を消失させること”が目的の「焦点切除術:発作のもとを切除」と、”発作を軽くするか少なくすること”が目的の「離断術:発作が広がらないよう連絡路を切断」と「迷走神経刺激療法:首を通る神経を介して脳を刺激して発作を抑える」があります。さらに、正確な切除範囲を決めるために頭蓋骨の内部に電極を埋込む手術がありますが、これは検査のための手術になります。

外科治療を行なう前に、頭部 MRI、脳血流シンチ(発作のもとの血流をみる検査)、PET(発作のもとの糖代謝をみる検査)、長時間脳波ビデオモニタリング(脳波と発作のビデオ撮影を同時に行なう検査)などの検査が行われ、最適の手術療法が選択されます。

当クリニックでは、外科治療を希望される患者さんやご家族に対して、大学病院(大分大学医学部附属病院など)やてんかんセンターをご紹介しています。

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